第3巻

ドラゴンクエスト ダイの大冒険 39話(獣王の涙の巻)

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出典)ドラゴンクエスト ダイの大冒険 39話(獣王の涙の巻)

ヒュンケルのブラッディ―スクライドがダイに直撃するか!というその瞬間、獣王クロコダインが現れ、ダイの盾になりました。クロコダインは自分の腹でブラッディ―スクライドを受け止めたのでした。

そして、魔法の筒からクロコダインの腹心のガルーダを登場させ、ポップにダイと逃げるよう言います。ヒュンケルはダイの脱出を阻止しようとしますが、クロコダインは一瞬のスキをつき、雄叫びを上げてガルーダに逃げるよう命令しダイとポップを逃がしたのでした。

ヒュンケルが後を追おうとしたとき、クロコダインはヒュンケルに言いました。お前は魔王軍のために戦っているのではなく人間に対する恨みだけで戦っている、そして人間の素晴らしさを見て見ぬふりいると。

そのことを伝えるとヒュンケルは図星を刺されたのか怒りのままクロコダインを剣で貫きます。クロコダインは泣きました。そして、

・・・ヒュンケル・・・いいぞ・・・人間は・・・

・・・今度生まれ変わる時にはオレも・・・に・・・人間に・・・ぐふっ・・・!

引用)ドラゴンクエスト ダイの大冒険 39話(獣王の涙の巻)

と言って倒れました。

ここから考察。今回は獣王が助けに来ましたね。ダイ達の友情に感激し力になりたいと思ったのでしょう。また、ヒュンケルを悪の道から救い出したいとも思ったのでしょう。クロコダインの純粋な心は素晴らしいのです。

でも、これを見たときは、獣王は人間の良さしか見えていない、人間も汚い心があるよ!ってもやもやした思いもありました。

物語の中盤では、ダイの異常な強さに人間が怯えるシーンがあります。それ以外にも人間にも負の部分がたくさんあります。でもクロコダインは手放しで人間を褒めていますね。知っていても良い部分が悪い部分を圧倒しているということでしょうか。

たぶん、クロコダインは悪い部分も知っているでしょう。なぜなら、フレイザードの戦いの後に、宴会が催されるのですが、クロコダインは物陰でひとりでお酒を飲みます。クロコダインは怪物と人間が一緒に飲めないと言っているのです。だから負の面も知っているのではないかと思います。それでもなお、クロコダインは人間の価値を認めていたのですね。

話は戻って、クロコダインが倒れたのち、ヒュンケルの執事のモルグがやってきました。モルグは蝶ネクタイの正装をした「くさった死体」(たぶん)です。ヒュンケルはモルグにクロコダインの手当とマァムを人質として牢屋に閉じ込めておくよう命令します。これで今回のお話は終わりです。

モルグは鈴を持ったユニークなキャラです。ダイの大冒険ファンのなかでも人気があります。ヒュンケルの理解者であり忠実に職務をこなしているようです。マァムには「ヒュンケル様はお優しい方」と話をしているところなど好感が持てますね。クロコダインを手当を任されてましたがクロコダインが回復したところをみると仕事ぶりは一流と思われます。

僕もモルグ好きですね。

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